今年もよろしくお願いいたします

2014年05月22日

大塚屋「生もと」きき酒会&『玉櫻』勉強会 のお知らせ


早くも真夏日を記録しながら、それでも今年は冷夏?という声が聞こえたりする今日この頃。
気候の変化に体調がついて行かないという方も多いのではと思います。
こんな時は「まずビール」「それから夏酒〜」も良いですが、ちょっぴり身体に優しそうなお酒も一緒にいかがでしょう?


ということで今回のミニきき酒会のテーマは

「乳酸菌もたっぷり?生酛系のお酒」

です。


もともと大塚屋は生酛のお酒、お燗にして美味しいお酒が好きなので
「生酛、多いですね」
とお客様によく言われます。
せっかくここまで多いのなら、生酛系のお酒ばかりを一堂に会して飲み比べられるきき酒会をしてみたいと思います。
今はどのお蔵もなにがしら「生酛」系のお酒を造っています。
一言で「生酛」と言ってもそのタイプも百花繚乱。
山廃酛も菩提酛も乳酸菌を取り込むというところでは大きく分けて生酛系ですし、表記が同じ「生酛」でも、秋田流、灘流といわれる製法上の違いがあります。
さらにそれぞれの蔵の工程の違いまで細かく見れば、いろんなタイプのお酒が出来るのも当然と言えるかもしれません。

ぜひ、いろんな「生酛」を実際に飲んでみて、ご自分の好みのお酒を見つけてください。

そしてもう一つのメイン。

「そもそも生酛ってどんなお酒?」
「造り手としてはどこが違うと感じるの?」
という疑問に答えていただくために、
最近「玉ちゃん」の名で親しまれ始めた島根県邑智郡の


『玉櫻 たまざくら』の蔵元兼杜氏

櫻尾尚平さんにお越しいただき

ミニ勉強会も時間内に開催したいと思います。



皆様のご参加を心よりお待ちしております。


◆日時:6月15日(日曜日)

  13:00〜16:00

  『玉櫻』櫻尾尚平氏の勉強会は

  14:00〜を予定しております

◆場  所:武蔵関「スタジオワイズ」

 西武新宿線武蔵関駅南口出口より徒歩1分

 東京都練馬区関町北2-26-17
    ワイズ2ビルB1階

 http://studio-ys.jp/access.html

◆参加費用:2000円 

(当日受付でお支払ください)

◆お申込み:大塚屋まで

  電 話 03-3920-2335

  FAX 03-3920-2357


※お酒の試飲会ですので、未成年者の入場はお断りいたします
 お車でのご来場もお控えください

玉櫻 桜尾兄弟.jpg
玉櫻酒造の櫻尾兄弟 
今回は櫻尾尚平氏(左)にお越しいただきます
posted by 大塚屋 blog at 07:53| 勉強会

2014年01月29日

『泉橋酒造講演会』 ご参加ありがとうございました

1月18日
泉橋酒造橋場友一社長講演会
『酒造りは米作りから―農醸一体―』
に多くの方にご参加いただきました。

ありがとうございました。

泉橋講演会 橋場さん@.jpg
(画像は、当日ご参加下さった日本酒ジャーナリスト山本洋子さんからお借りしました
洋子さん、ありがとうございます!)
http://www.yohkoyama.com/archives/60896


講演の講師には、神奈川県海老名市で酒米作りから携わる、泉橋酒造の橋場社長にお越しいただきました。

酒米作りに携わる酒蔵も、最近では随分増えてきました。
それでも泉橋酒造さんのように、自社の清酒(すべて純米酒)の製造量のほとんどを、自社や契約栽培のお米で賄える蔵は、実はまだまだ少数です。



「酒造メーカーは【酒造りの専門職】と考えれば、原料のお米を作るのは農家さんにお任せしておけばよいのでは?」
というのが泉橋酒造さんとお付き合いする前の私の素朴な疑問でした。
泉橋酒造さんとお付き合いをさせていただき、お酒の事も含め『食』を取り巻くいろんなことを勉強していくうちに、農業の事もちょっとずつ知り少しずつ考え方も変わってきました。

「よいものを造るには、よい原料を手に入れないといけない」
「よい原料を手に入れるには、その原料を作る業界のことも考えなければいけない」
「お互いによい関係を保たなければ、よいものは造り続けられない」

泉橋酒造さんとのお付き合いの中で、そんな当たり前の事を気付かせていただきました。



泉橋酒造さんでは、平成7年の食管法の廃止をきっかけに早くから酒米作りに携わり、地域の農家さんと一緒に「相模酒米研究会」を立ち上げています。
その「相模酒米研究会」の作った酒米の品質が認められ、今年度から神奈川県の酒造好適米として「山田錦」が登録されたそうです。
登録によって「神奈川県産山田錦」という表記が出来るようになり、出荷量の80%が一等米という喜ばしい結果も出たそうです。


泉橋講演会 橋場さんA.jpg


さて、今回の講演会は、せっかく『食』にかかわる仕事についているのだから、私自身も含め農業についてもう少し勉強して、お客様にいろんな事をお伝え出来たらいいなと思ったことがきっかけでした。
飲食店さんたちは私たちよりさらに『食』の最前線で仕事をしていらっしゃいます。
そういう方たちに、ぜひ日本酒そのものだけでなく、その背景にあるものについても一緒に考えていただけたらと思いました。



職業柄でしょうか、日本酒のことを考えるとき、ついついワインと比べて考えてしまいます。

「ワインは農産物」という言葉をワインの関係者は良く使いますが、それはできた葡萄の良し悪しがそのままワインの味に移行するという意味で使うことが多いです。

「日本酒の場合はその性質上(ワインは単醗酵、日本酒は並行複醗酵などの理由もあり)この言葉が当てはまらない様に思うのに、何故原料から手掛けるのですか?」
と橋場社長にお聞きしたことがあります。

橋場社長の答えはまったく私の予想と違っていました。

「田圃は子孫からの預かり物、田圃は日本の国土そのものだから、守っていかなければならないものだと思います」

「田圃の多面的機能、田圃は構造物、という言葉を聞いたことがありますか?」

傾斜地や荒れ地のようなところでの栽培が向く葡萄と、その葡萄から造られるワイン
国土を形成する田圃、そしてその田圃で作られるお米、日本人の主食でもあるお米を使う日本酒
その二つを同じ土俵で比べて考えるのは無理があるということでしょうか。

田圃が国土そのものという感覚は、都会で育った私には想像もできないことでした。
出来たお酒の味がどうのと言う前に、日本人として考えなくてはいけないところ、そこに初めて気が付きました。


「田圃は守らなくてはいけないもの」

そう考えると、純米酒を造ること、純米酒を売っていくことはとても意義深い事だと感じます。

純米酒の製造量、消費量が増えれば、日本の農業も少しずつ変わっていくかもしれない。
そんな夢のような事を楽しく考えられたのは、『食』の最前線にいる飲食店さんたちやお酒に興味を持ってくださる方たちと一緒に橋場社長の講演を聞けたから。



今回の講演会は「田圃は守るべきもの」という視点に立って、お酒造りのことや農業と酒蔵の歴史的な関係、現在の農業政策についてなど、いろんなお話をしていただきました。

その他にも
・食用米は余っているのに酒米は足りないことについて
・減反(生産調整)と耕作放棄地について
・泉橋酒造さんの取り組み

など、橋場社長のお話は多岐にわたり、農業の現場を知る方ならではのとても興味深いものでした。

参加されたお客様からも
「いろんな事が目からうろこでした。勉強になりました」
「特に歴史について、新しい知識が出来て嬉しい」
「お客様との話題にします」
など、たくさんの感想をいただきました。



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(お米もなるべく農薬を使わないで作るのだから、お酒の仕込みもなるべく自然な方向で・・・
蔵の若い方たちの意見もあり、泉橋酒造さんでは山廃仕込み、生酛仕込みのお酒が増えました)

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(泉橋の麹と相模大豆で作られた『吟醸味噌』
毎日の食卓にも思いを馳せることはとても大切なこと)



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今回の講演会は「日本酒に携わる方たちとの勉強会」という位置づけでしたが、土曜日という事もあり、お店のある方にとっては参加しづらい日程であったことをお詫びいたします。

そんな中、仕込みの時間をさいて駆けつけてくださった飲食店の方、ご遠方からお越しくださった日本酒関係の方、お休みの日にわざわざお越しくださった日本酒ファンの方、ご参加くださった皆様に心よりお礼申し上げます。

そして、お忙しい中、何度も打ち合わせにお付き合いくださった橋場社長
本当にありがとうございました。




※今回の講演会のお手伝いをして下さった方々です
 ありがとうございました!
【フライヤー・手拭いデザイン/まきしまいきかく】
【会場/吉祥寺「ラコタ」池田香奈子・武村俊】
【撮影/吉祥寺「カイ燗」小倉拓也】
【懇親会/吉祥寺「鮮魚屋」】
posted by 大塚屋 blog at 14:36| 勉強会

2012年08月30日

『第22回蔵元交流会』

かれこれ10日ほど前の話ですが・・・

『第22回蔵元交流会』

に参加してきました!

この勉強会はもともと、鳥取の工業試験場の故 上原浩先生を慕って集まった蔵元さんたちの勉強会でした。
戦中戦後の米不足による「アルコール添加酒」が、日本酒の代名詞のようになってしまった時代があって・・・
一旦は純米酒を造る技術が途絶えてしまったのだそうです。

今は当たり前のように美味しい純米酒を楽しめる時代になりましたが、きれいな白いお米で美味しい純米酒を造ることが悲願だった時代があったなんて、私もこの業界に入っていろいろ勉強するまで知りませんでした。
いろんな方のご苦労があって、今のように美味しい純米酒が楽しめるんですね。


興味のある方

上原浩先生著『純米酒を極める』

読んでみてくださいね。


さて、『第22回蔵元交流会』
今年は神奈川県厚木市の飯山温泉「元湯旅館」で行われました。


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代表幹事、秋田県「日の丸醸造」佐藤社長のご挨拶


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副代表幹事は、神奈川県「泉橋酒造」の橋場社長


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来年は、福岡で開催?
福岡県「旭菊酒造」原田社長
福岡の温泉、楽しみです〜。



今年の勉強会の内容です。

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講演「福島から思う事」

福島県郡山市の酒販店、野内氏による講演でした。
福島の現状を伝えることがご自身の役目と、いろいろなことを話してくださいました。

福島県の日本酒についても、お水はきちんとチェックされていますし、酒米は削って使うので全く問題はない、消費者の方のご理解とご協力を望みます、とのことでした。



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それから、毎年恒例の出品酒の講評。
今年は87点のきき酒をしました。
こちらの画像は、講評をされた先生方。
先生方の、お酒の造り由来の味に対するきき酒や、客観的な評価はとても勉強になります。

自分できき酒をしていて面白いのは、普段飲んでいるお酒に高い点数をつけてしまう事。
「あ、これは絶対あの蔵のあのお酒だ」
と思うと、つい点数を高くしてしまう。(笑)

客観的な評価ができるように勉強はするけれど、お酒好きの一飲み手としての感覚も忘れたくないな〜と思います。



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座談会「酒蔵の危機管理」

「旭菊酒造」の原田社長
「奥能登の白菊」の白藤さん



一日目の勉強会はこれで終了

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懇親会、二次会、三次会へと続きました。

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今年の懇親会にはこんな飛び入りも。(笑)



2日目の勉強会

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講演「取材する立場から見た日本酒」

日本酒ライター 藤田千恵子氏

28年間、酒蔵を取材し続けてこられた藤田氏ならではの、愛情のある日本酒業界への提言の数々。
そうか・・・客観的にみると、私たちはそう見えているのね、と改めて思ったり。



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講演「ヴィナイオータの軌跡〜門外漢からの日本酒応援メッセージ」

イタリアの自然派ワイン(と一般的には言われる)のインポーターである太田社長の講演。

「ヴィナイ」はイタリア語で「酒屋」、「太田酒屋」さんなんです。

太田社長は大学時代にワインにはまり、それから単身イタリアに渡り、帰国して自分で会社を興した方です。
発想が豊か、面白い、型にはまらない。

講演では、ご自分の愛するファンキーでクレイジー(Crazy for you のクレイジー)なワインの造り手のことを熱く紹介してくださいました。

私も最初出会ったときには、その個性の強いワインにちょっとびっくりしました。
でも、そのワインの造り手はちゃんと理由があってそういう造り方をしていることを知って・・・
「替えのきかないワイン」になりました。

太田社長のように、誰かの言葉を借りるのではなくて、ご自身の言葉で、ご自身の価値観で、自分の好きなワインのことを熱く語れる「売り手」って素敵だなと思います。



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最後は

講演「日本酒造りの基本を再考する〜酒造記述の変曲点に立って思うこと」

元、国税庁醸造試験所研究室長の戸塚昭先生の講演でした。

先生のもの凄〜い量の知識の一端を見せていただいた講演でした。
造り手さんは、もっといろんなことをお聴きになりたかったのでは?
総論的なことで時間が終わってしまったのはとても残念です。
でも各論の講義を聴いてわかるようになるには、私はもうちょっと勉強しないと・・・


とても楽しく、勉強になった2日間でした。
若い参加者の方が増えて、「勉強したい」という気持ちで来られる方が増えたように感じました。
「大塚屋」も頑張らなくては・・・


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最後の画像は、地域幹事をしてくださった
神奈川県「寿屋酒店」榎本さん
東京幹事の方々、お疲れ様でした。

皆様、ありがとうございました。
posted by 大塚屋 blog at 10:10| 勉強会

2011年10月23日

秋のいづみ橋セミナー2011

体調が絶不調だった9月。
行事が目白押しだったこともありそれを言い訳にブログの更新も怠っていましたが、少しずつ更新していきますね。

秋になって体調も回復しました。
四季のある日本って本当にいいですね〜。
美味しいものがたくさんの秋、今度の心配は体重の増加・・・

さて、一か月以上も前のことになりますが・・・

神奈川県海老名市の泉橋酒造さんのセミナーに行ってきました。

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泉橋酒造さんの自社田の田んぼは、酒米の穂が青々として本当にきれい。
少し涼しくなったころに朝早く田んぼに行くと気持ちいいだろうなあと思うこの眺め。


今年の「秋のいづみ橋セミナー」も農業のことについてたくさん教わりました。

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いろんなことがあった今年。
毎日食べるものにも、ふとしたときに不安を覚えます。
だから毎日自然とかかわって身近で農業をやっている方たちの発信する情報なら本当に信じられると感じます。
これほど「顔の見える関係」の大切さを思った年は今までなかったかもしれません。


泉橋酒造さんでは、これからお酒を造るための酒米などの放射能検査もされています。

http://d.hatena.ne.jp/izumibashi/20111017


今年の「いづみ橋セミナー」で配られた資料『月刊酒文化』の中に、こんな記事がありました。
一部を抜き出してみました。


『心にもおいしい無農薬』
ところで、農薬を使わないと酒の味はおいしくなるのだろうか?
少し意地悪な質問だが、あえて聞いてみた。
本当のところは、味にどれだけ影響しているのかはよくわからないと橋場社長は率直に応えてくれた。ただ、「無農薬の雄町でつくるようになって、山廃仕込みの酒は明らかにおいしくなった」と言う。(中略)
微生物も農薬を使わないとよく活動できるからだろうと勝手に思ったそうだ。(後略)



お酒の美味しさって何だろう?とよく思います。

ひと昔前は、有機農法で作ったお米のお酒は美味しくないといわれたこともありました。
お米の中の粗蛋白が多いとかいろんな理由を言われていました。
でも蛋白分が少なければそれだけで美味しくお酒をできるのかというとそうでもないなと思う。
一つの原因だけではなくていろんな要素が絡み合ってお酒の味になっていくからということしか、造り手でない私には言えないけれど…
飲み手としての感性を大事にしてお酒を見てみるといろいろ感じることはあります。

全神経を集中させてきき酒するときに感じる完成度の高いお酒の美味しさと、毎日の疲れを癒してくれる晩酌のお酒の美味しさは全然違う。
お酒単独で飲む時に感じるお酒の美味しさと、食べ物と一緒に口に入れるお酒の美味しさは違う。

ひとくち口に含んでみるだけのときに感じる美味しさと、食べながら話しながら好きな人と楽しく延々と飲んでいる時の美味しさがどれほど違うか。

その美味しさの違いを意識してお酒を選ぶのも私の大事な仕事だと思っています。


「いづみ橋」のお酒はひとくちだけでは美味しいお酒ではないかもしれないけれど…
ずっと安心して飲み続けられるお酒
楽しく食べて飲んでいると、いつの間にかなくなっているお酒
翌日の酔いざめのとてもよいお酒
そんな風に思います。


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さて、そんな泉橋酒造さんのお酒のきき酒タイム。

今年は「お酒の『おいしさ』を科学する」と題して、元国税局鑑定官室室長の浜田先生の講義がありました。
これがとても面白かったです。

辛味を感じるのは味覚ではなくて触覚なのだそう。
つまり「痛み」ということです。
苦味は嗜虐的快感。
酸味は疲労時に快く感じるらしいです。

うーん、これだけ聞くと「辛口できれいな酸があって、少し渋めのお酒が好き」とは言いづらくなってしまうのだけれど…

でも甘いだけのお酒より少しこういう要素があるお酒の方が私は好きかも。


美味しさを科学的な見方でみるのはとても面白いです。
人為的に狙って造ったお酒の良さ
何だか自然で美味しいと思うお酒の良さ
それぞれの良さがあると思います。

その違いを個性と感じてくださるお客様が増えてきて嬉しいです。


いろんなことがとても勉強になったセミナーでした。

泉橋酒造さん、ありがとうございました。
posted by 大塚屋 blog at 08:24| 勉強会

2011年07月26日

第21回蔵元交流会A

間が空いてしまいましたが・・・

第21回蔵元交流会 2日目の様子です。

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もと岡山県工業試験場の冨部先生による研修。
お酒の製造計画について。
我々酒販店にあまりなじみのない資料を配っていただいたりして・・・
馴染みがないだけに興味深いです。

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もと島根県産業技術センターの岩本先生による研修。
「今後の業界についての考察」
先生方が考える今後の日本酒業界の製造面での問題点など。
勉強になりました。



次は秋田の『NEXT5』の方たちによる講演。
こちらもとても楽しみにしておりました。

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秋田の「地酒」の現状に危惧の念を抱いた若手の5名の蔵元さんが結成した『NEXT5』
講演をきかせていただいてすごいな〜と思ったのは、『NEXT5』の「目的、手段、結果」に一貫性があるところ。
こういう方たちがこれからもっと日本酒消費の裾野を拡げて下さるのだなあと感じました。
みなさん、すごいな〜、仲が良くていいな〜。

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5蔵が一緒に1本のお酒を醸造した時の裏話なども聞かせていただいて、とても楽しい講演でした。
ありがとうございました。



最後は、『夏子の酒』『蔵人』の尾瀬あきら先生による
「落語の中に描かれた日本酒」

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落語の具体的な演目の中に出てくる日本酒の例を尾瀬先生のこだわりもおりまぜて、楽しく紹介して下さいました。
自分ではわざわざ調べたりしない内容だけに、新しい事を知ることができた楽しい時間でした。
落語を聴いてみたくなりました。

尾瀬先生の講演の最後の言葉がとても印象的でした。

要約すると
「落語と日本酒は文化として似ている。
伝統を大事にするあまりに、現代性をなくしてしまってはいけない。
文明は退化するが、文化は進化する。
10年先のお酒を見据えて、古来の文化を大切にしていくべき。」
というような内容だったと思います。



さて、そのあとは稲庭うどんの昼食をいただいて・・・

秋田の蔵を見学させていただきました。

『天の戸』を造る浅舞酒造さん

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森谷杜氏の工夫が詰まった蔵の道具がいっぱいありました。
オープンにいろいろ話して下さいました。

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『まんさくの花』の醸造元、日の丸醸造さん

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蔵の中に蔵があるという寒い地方ならではの蔵の作りを見せていただきました。
冬の寒さの厳しさは、きっと私が想像するような生半可なものではないのだろうなと改めて思ったり。

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高橋杜氏にいろいろご説明いただきました。

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今年の会もとても有意義な時間でした。
お世話して下さった幹事の方々、秋田の方々、本当にありがとうございました。
posted by 大塚屋 blog at 12:46| 勉強会

2011年07月21日

第21回蔵元交流会@

昨年、一昨年と東京でお手伝いした「蔵元交流会」

今年は「ゆっくり温泉につかりながら、朝まで座敷で懇親(勉強?)会」という希望を秋田で受けくださって秋田での開催となりました。

第21回蔵元交流会は、秋田県横手市にある山内杜氏の里、あいのの温泉「鶴ケ池荘」で行われました。

暑かったけれど天気に恵まれ、露天風呂が気持ちいい!
大変な準備をして下さった秋田日の丸醸造の佐藤社長、社員の方々、泉橋酒造の橋場社長、盛岡の芳本酒店芳本さん、その他の幹事の方々も本当にありがとうございました。

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代表幹事の日の丸醸造の佐藤社長の挨拶


今年、何より楽しみにしていたのは秋田の蔵の方たちとの交流。
佐藤社長が秋田の他の蔵の方たちをゲストとして呼んでくださいました。

蔵元交流会は発祥の地が西日本なだけに、私自身もどうしても西日本のお酒に触れる機会の方が多かったです。
北の方の蔵のお酒の造り方はこんなに違うんだと気が付いたのは、実は数年前です。
どっちがいい、悪い、ではなくて、水も違えば気候も違う、もちろんお米も違うから、お酒を造る工程の作業の目的が微妙に違っていて、それが当然なんだと気が付かされたのは秋田のある杜氏さんの勉強会に出させていただいてからでした。
作業の目的だけでなく、目標とするお酒の資質が違うのももちろん当然のことかもしれません。

せっかく「地酒」というんだから、いろんなお酒があった方が楽しい。
知らずして「こうでなくてはいけない」と思いこむよりも、知った上で自分で何を選ぶかを考える方が断然楽しいです。


まず、研修@

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「秋田の寒造り、山内杜氏に訊く」
コーディネーターは藤田千恵子氏
『雪の茅舎』の高橋藤一杜氏
『まんさくの花』の高橋良治杜氏
『天の戸』の森谷康市杜氏
の3人の方のお話を聞きました。

それぞれに新しい試みをされてきて素晴しい功績もお持ちの方々ですが、若い人に向けて下さったメッセージが印象に残りました。

「酒造りは好きな人がやる仕事。」
「その時代にあった酒を目指しなさい。自分が習ったのと同じ酒ではダメですよ。」
「違う蔵で現場を見ることはとても大事。」

日本酒が厳しい時代を耐えて努力されてこられた方たちの言葉は深くて厳しくてあたたかいなと感じました。
貴重なお話をありがとうございました。

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一日目の研修が終わって、懇親会。
研修の前に「出品酒きき酒、講評」がありましたが、こちらは審査の対象とは違う「研究会用」のお酒たち。
いろんな蔵でいろんな新しい試みをしています。

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前日も夜が遅かったので、「朝までの懇親会」は頑張れませんでした。
一日目、無事終了です。

posted by 大塚屋 blog at 07:33| 勉強会

2010年09月15日

秋の泉橋セミナー

日本酒蔵では「呑切り のみきり」といわれる、貯蔵タンクの呑口から貯蔵酒を抜き取ってする品質検査を定期的に行っています。
(頻度は蔵によります。)
今の季節は夏場より気温も下がって、春に搾って火入れ(加熱殺菌)されたお酒が蔵の中でちょうどよく熟成して品質が安定する頃。
その蔵のお酒造りの方向性をよくみるのには、今の季節にそのお蔵のいろんなお酒をきかせてもらうのが一番いいような気がします。
だって、大塚屋がお付き合いさせていただいている蔵のお酒は新酒の頃は渋くて硬くて、春にはまだ先が見えないお酒が多いですから。(笑)

最近では「呑切り」に酒販店も参加させて下さる蔵が増えて、とても嬉しいです。


9月5日
神奈川県海老名市の泉橋酒造さんでも「呑切り」を行うと聞いて参加させていただきました。

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「呑切り」と思って参加させていただいたら…

「秋のいづみ橋セミナー」
でした。
勉強会の色合いが濃かったです。

橋場社長の口癖。
「人間同じ話を6回聞かないと覚えないですからね。」

ハイ。
「酒造りは米作りから」
を教えていただくのはまだ3回目くらいですから、私にはあと3回くらい必要かもです。(笑)


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日本酒ライター
藤田千恵子氏の
「調味料講座」

調味料はもともと好きだったけれど、酒販店という立場できちんと売っていかなくてはならないのは実は自分だと気が付かされたのは、藤田千恵子さんが主宰する「醗酵リンク」(醗酵食品同士のジョイントをはかる楽しいイベント)に参加させていただいてからでした。


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私は酒販店ですしお酒が好きなので、お酒つながりの調味料をお勧めして行きたいと思っています。



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それから、農業技術センター、食物普及課の方のお話。
ふだんなかなか聞くことが出来ない方のお話はとてもためになります。

印象に残ったのは
「平成7年に食管法が変わって、今まで休耕田にしなくてはならなかった田圃が、自分で販売をすれば休耕しなくてよくなった」
というお話。

あとで、泉橋の酒米を作っていらっしゃる農家さんが
「酒米を作ればせっかく手入れをしている田圃を休ませないですむ、と聞かされて頑張りましたよ。」
とおっしゃっていました。
酒蔵さんと農家さん、お互いにとってよい方向へ進んでいくきっかけとなったのですね。
そこへ目をつけて実行されたのは素晴らしいことです。
泉橋酒造さんへ伺うと、農家さんたちととてもいい関係でいらっしゃるなあといつも感じます。



実際に長い間手を掛けて手入れした田圃の土壌は土壌診断でもとてもよい結果が出るそうです。

酒米は土が出来ていれば、ほとんど無肥料でもできるお米なんだそうです。


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泉橋酒造さんの田圃。
雄町、だったかな?

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泉場酒酒造さんの田圃。
こちらは、亀の尾。


農業技術センターの方のお話によると、神奈川県は他県に多い病害虫が少なくて、実は農薬があまり必要ない土地柄なんだそうです。
米どころと言うと、全国各地の規模の大きな米作地帯を思い浮かべますが、それぞれに良いところがあるんですね。


蔵人さんのお話や農家さんのお話。
それから心づくしの懇親会。

「泉橋酒造を知ってほしい」という皆さんの気持ちの伝わる会でした。


泉橋酒造の皆さま、ありがとうございました。

京子



posted by 大塚屋 blog at 08:14| 勉強会

2010年09月12日

第20回蔵元交流会

何かと忙しくしているうちに…
新しいブログの更新の仕方を忘れてしまい…
こんなに日にちが経ってしまいました。

先日「昔のワープロはデカかったよね」という話で盛り上がり、ipad世代にはわからない苦労話もでましたが、考えてみればその頃から機械は苦手でした。

さて、本題。

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8月21日、22日
「第20回蔵元交流会」が八重洲富士屋ホテルでありました。

第20回という記念すべき会
関東幹事という似合わない大役を終えてほっとしました。





今回の会は、内容が盛りだくさんでした。


・会員蔵の出品酒のきき酒
・顧問の先生方などの講評
・講演「茶懐石を学ぼう!」
・製造技術論
・グループディスカッション

それから、飲食店さんを招いての
「日本酒実践セミナー」

もともとは、蔵元会員、酒販店会員の交流と勉強のための会だったのだけれど…
純米酒のことを少しでも飲食店さんたちに伝えたい
お店での純米酒の提供のサポートになれば
そんな想いで企画されたセミナーでした。

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「日本酒の歴史」 講師 日本酒ライター 藤田千恵子氏


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「今夜から使える実践きき酒講座」 講師 泉橋酒造 橋場友一氏


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「今夜から使える酒と料理の相性体験」 講師 杜の蔵 森永一弘氏


参加していただいた飲食店さんに後日感想を教えていただきました。

「いつも何となく感じていたことを理論だてて説明してもらうと、なるほど!と思えました。無意識でしていることはプロとしての仕事とは言えないですよね。だから本当に参加してよかった。」

そうなんですよね。
私自身の反省材料でもあるのですが、自分のお酒が「好き」という気持ちでやっていることと、職業として見極めなくてはいけない部分の違いを意識することも本当は大切なのかも。

私自身もとても勉強になりました。
いろんな人にいろんな意見をきくことで、また新しい考え方ができるようになったり新しいアイデアも湧いたりします。
そんなことを実感した今年の蔵元交流会でした。


京子
posted by 大塚屋 blog at 06:43| 勉強会